行政書士田中建太郎が生まれるまで⑨

ワンダーフォーゲル部に入り、初めての山登りはGWの浅間山でした。

GWまでの毎日は筋トレと重たいザック背負ってキャンパス内の小山を行進したりと練習の毎日。

そしてついに当日がやってまいりました。

忘れ物がないように、入念にチェックしてザックに持ち物をいれていざ出発、終電で群馬県のどっかの駅まで行って駅前で寝袋で寝ます。

30人の大学生が駅前で寝袋ひいて寝ておりますから、地元のヤンキーが面白がってからかってきます。

当時から血の気の多い私は何をこの野郎と、30人の筋肉山男たちの加勢を恃みまして、強気で喧嘩を買おうとしますが先輩方から止められます。

そりゃあそうです、傷害事件にでもなったら合宿は台無し、事件にならないでもケガでもしたら山登りは危なくてできません。

韓信の股くぐりよろしく、地元のヤンキーにどれだけからかわれバカにされても忍の一文字でございます。

そして翌早朝、快晴の中、浅間山に向けて歩き始めます。

4泊5日の山登り。浅間山の縦走っていうのかな?

たしか群馬側から登って、頂上いったら長野県に下って小諸駅で解散というルートだったと思います。

最初は足取りも軽く、鼻歌交じりでございますが、やはり40キログラムのザックを担いで山道を登っていきますと、最初の余裕はどこへやら。

あごは上がりへばってまいります。

そのとき敬愛するわが中大ワンダーフォーゲル部の先輩方に教わった疲労を吹き飛ばす方法は、歌を歌うことでした。

とはいえ、カラオケみたいに歌詞がでてくるわけではないので、覚えている歌を歌うしかありません。

このために覚えさせられたのかという、中央大学の校歌や応援歌などをめいめいががなって歩きます。

ひたすら歩く、重い荷物をもって山道を歩く。兵隊さんの気分。

どこまで続くぬかるみぞ~♪

という軍歌の一節を思い出しながらひたすら足を前に運びます。

明日へ続く。

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